スイス連邦参事会、支援拡大のため「コロナ対策法」を改正
(スイス)
ジュネーブ発
2020年12月02日
スイス連邦参事会(内閣)は11月18日、新型コロナウイルスの感染拡大第2波に対する各種支援措置の拡充が必要だとして、9月26日から施行されている「コロナ対策法」(添付資料参照)の改正法案および同法関連施策を閣議決定した。連邦議会には、11月30日から始まった冬季会期での緊急審議を求めている。閣議決定の主な内容は以下のとおり。
- 新型コロナウイルス感染拡大の影響により経営困難に直面する企業救済のため、連邦政府と州政府に認められていた支援上限金額を、1億スイス・フラン(約1,150億円、CHF、1CHF=約115円)に引き上げる。連邦政府はその3分の2、各州政府は合計で3分の1を負担する。
- 新型コロナウイルス感染拡大の影響により部分的休業が発生した場合の給付金は、これまで感染症対策法に基づく政令により支出されていたが、これを「コロナ対策法」で法定する。併せて、有期雇用にも給付可能とするとともに、給付までの待機期間を廃止する。
- スポーツ産業の支援に関し、つなぎ融資に加えて給付金の受け取りも可能とする。これは、競技スポーツやアマチュアスポーツの活動を保障するためのもの。連邦政府は、クラブなどが一定の要件を満たした場合に2018~2019年比で減少したチケットの売上高の3分の2相当分の給付金を支給するため、1億1,500万CHFを充てる。
また、2020年3~4月には資金繰りに苦しむ企業に対して大規模なつなぎ融資を行っているが(ブラック ジャック やり方、4月7日記事参照)、連邦参事会では企業の現況を勘案すると、つなぎ融資の再導入が最善との議論がされていた。これについて、連邦政府は11月25日、経営困難に直面する企業への支援スキームとその要件に関する政令の採択を発表している(2020年12月1日記事参照)。
(和田恭)
(スイス)
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