バンコク都近郊で大規模感染、都も緊急会見
(タイ)
バンコク発
2020年12月21日
タイ保健省は20日夜、バンコク都の南西に隣接するサムットサコーン県の中央水産市場で新型コロナウイルスの大規模なクラスターが発生し、合計700人弱の感染が確認されたと発表した。内訳は、同県で689人、同県に隣接するナコンパトム県で2人、バンコク都で2人、バンコク都の南に隣接するサムットプラカーン県で3人、いずれも同水産市場と関係があることが確認されたとしている。
同日に行われた、タイ非常事態対策本部(新型コロナウイルス状況管理センター:CCSA)の記者会見では、感染者の9割は同市場で働いていたミャンマー人労働者だった一方、その多くは無症状としている。サムットサコーン県は現在、同県の高リスク地域(中央水産市場および感染確認地域)を封鎖するとともに、同県全域で外国人労働者の出入りを禁じる措置を取っており、保健省は他県での事例を含め、既に追跡体制を整え、管理可能な状態にあると発表した。また、同県を所管する保健省第5地域事務所は、現在同県の7地域・約1万人の住民を対象に積極的疫学検査を行っており、3日以内に検査を完了させる考えを示した。
また同日、2人の感染が確認されたバンコク都も記者会見を行い、都内水産市場などを対象に、積極的疫学検査を行うとした。在タイ日本大使館のホームページによると、発表の主な内容は以下のとおり。イベントを実施する際は、保健当局から許可を得るとともに防疫措置を徹底することを求めている。
- 娯楽施設、タイボクシングジム、各種市場などをはじめ、大規模イベントは当面の間自粛
- 公園で密になるような活動の自粛
- 寺院における宗教行事の自粛
- 年末年始の各種イベントの自粛
- 都内の官民全てに対し、少なくとも今後14日間、可能な限り在宅勤務とすること
- バンボン区、ノンケーム区、バーンクンティアン区に所在する都立学校は2021年1月4日まで、14日間休校とする。
(蒲田亮平)
(タイ)
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