中国のセムコープ、ハンガリーへの投資発表
(ハンガリー)
ブダペスト発
2020年11月24日
ハンガリー投資促進庁(HIPA)によると、中国のセムコープが11月10日、ハンガリーの電気自動車(EV)分野への1億8,300万ユ―ロ規模の生産設備投資の計画を発表した。同社が中国国外に生産拠点を置くのは初めて。東部の都市デブレツェンに9万7,000平方メートル規模の工場を設立し、リチウムイオン電池用のセパレーターフィルムを製造する。これにより440人の雇用が創出される見込み。工場は2023年初頭の稼働を予定している。デブレツェン工場の建設により、同社の年間生産能力は約12%の増加を見込む。この投資により、中国企業の対ハンガリー投資総額は5,000億円を超え、雇用者は1万5,000人を超えた。
同社の担当者はHIPAのインタビューに対し、「欧州では今後数年間でリチウムイオン電池生産の大幅な拡大が予想されており、当社にとってハンガリーが欧州の戦略拠点となるだろう」と語った。また、ハンガリーが税制上の優遇や労働政策、インセンティブ、整備されたインフラなどが決め手となったとコメントしている。これまでも、サムスン(韓国)やSKイノベーション(韓国)、GSユアサ(日本)などリチウムイオン電池関連の大手企業がハンガリーに製造拠点を設立してきた(添付資料表参照)。
シーヤールトー・ペーテル外務貿易相は「(新型コロナウイルス感染症の影響を受け)昨今の世界経済は悪い報道が続いているが、新工場建設はハンガリー経済を明るくするニュースだ」と述べ、「ハンガリー経済がこの変革期の世界経済においても成長できるよう、今後もハンガリーに可能な限り多くの投資をもたらし雇用を創出するよう努める」と付け加えた。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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