ドイツ自動車大手、第3四半期の中国市場販売台数は前年同期比で増加

(ドイツ、中国)

ミュンヘン発

2020年11月05日

フォルクスワーゲン(VW)グループは10月29日、2020年第3四半期の販売台数を発表した。これで、BMW、ダイムラーを含むドイツ自動車大手の第3四半期の販売実績がそろった。3社ともに、第3四半期の販売台数は回復傾向にあるものの、2020年上半期の落ち込みを取り戻すまでには至っていない。特徴的なのは中国における販売台数で、3社ともに第3四半期は前年同期比で増加した。

VWグループPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の2020年第3四半期の販売台数(注1)は、前年同期比1.1%減の261万2,000台となった。2020年1~9月では18.7%減の650万5,000台。VWによると、第3四半期に回復をみせた大きな要因は中国市場で、第3四半期の中国における販売台数は前年同期を3%上回ったという。VWグループは、2020年通年の販売台数について、新型コロナウイルスの影響を受け、前年水準を大きく下回るとしている。また、2020年の世界の乗用車新車販売台数は前年比15~20%減、西欧は約25%減になると予測している。

ダイムラーPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の2020年第3四半期の乗用車販売台数(注2)は、前年同期比6.3%減の56万6,581台だった。2020年1~9月では16.7%減の144万6,086台。中国での販売台数は、それぞれ前年同期比で第3四半期23.4%増(21万3,846台)、1~9月でも5.2%増(54万1,585台)となった。一方、欧州、北米の1~9月の販売台数は前年同期比27.4%減(53万2,388台)、25.5%減(18万9,554台)にとどまった。

BMW外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの2020年第3四半期の乗用車販売台数(注3)は、前年同期比8.6%増の67万5,680台となった。2020年1~9月では12.5%減の163万8,316台。バッテリー電気自動車、プラグインハイブリッド車の販売台数は1~9月で前年同期比20.0%増の11万6,381台となり、特に第3四半期は46.6%増(5万4,719台)を記録した。地域別では、中国が第3四半期31.1%増(23万612台)、1~9月でも6.4%増(55万9,681台)だった。欧州も第3四半期は7.1%増(27万5,618台)となったのに対し、米国は15.7%減(7万8,634台)と回復のペースが遅れている。

(注1)乗用車に加えて、VWグループ内のスカニア、マンのトラック台数を含む。

(注2)メルセデス・ベンツおよびスマートの合計。

(注3)BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。地域別の数値にはロールスロイスを含まない。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

(ドイツ、中国)

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