文大統領、RCEPの成果を強調

(韓国)

ソウル発

2020年11月18日

韓国大統領府(以下、青瓦台)は11月15日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がテレビ会議方式で開催された第4回東アジア包括的経済連携(RCEP)首脳会議および同協定署名式に出席したと発表した。

青瓦台によると、文大統領はRCEP協定について「新型コロナウイルス以降の時代を先導する最適の条件を整えている」と述べ、「世界最大の電子商取引(EC)市場が開かれ、中小企業とスタートアップ、発展段階が異なる国々が手を取り合って一緒に未来をつくり上げることになった」と評価した。

さらに「域内の貿易障壁は低くなり、ヒトとモノ、企業が自由に移動できるようになる。今後、商品とサービス市場を開放し、投資自由化、原産地基準を統一する。RCEP参加国の経済の回復も期待できる」と述べた。RCEPの具体的なメリットとして、主要輸出品の関税引下げや原産地規則が共通化されることによる企業の利便性向上と、知的財産権の保護などを挙げた。

当地の報道は、自動車部品ではインドネシア、フィリピン、タイ向けのシートベルト、エアバッグ、ホイールなどの関税が撤廃、鉄鋼分野では形鋼などの鉄鋼製品、鋼管、メッキ鋼板などの関税が撤廃され、電気電子分野では冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどに対する関税が撤廃されると報じている。

また、知的財産権の保護に関しては、著作権・特許・商標・意匠などに対して包括的な保護規範と民事・刑事手続、通関上の救済手段も整備され、特に、オンライン上での知的財産権侵害についての規範が設けられたことで、韓流コンテンツ市場のさらなる拡大が期待される。新たに設置された電子商取引章では、データの自由な国境間移動や、サーバーなど設備の現地化要求の禁止などが盛り込まれ、電子商取引市場の活性化に寄与すると評価している。

(当間正明)

(韓国)

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