米連邦上院選、接戦の行方はジョージアの決選投票へ
(米国)
アトランタ発
2020年11月12日
米国大統領選挙と同時に実施された連邦議会選挙では、上院で定数100(任期6年)のうち35議席で改選が行われた。11月9日にノースカロライナ州で共和党現職のトム・ティリス議員、11日にはアラスカ州で同じく共和党現職のダン・サリバン議員のそれぞれ当選確実が報じられており、CNNの報道によると、現時点で非改選議席も含めると共和党が50議席、民主党が48議席となっている。仮に残り2議席を民主党が獲得すれば、ともに50議席となるが、採決で可否同数の際には上院議長を兼務する副大統領が投票権限を持つため、バイデン政権誕生の場合には、民主党が上院で実質的には過半数を握ることになる。
残り2議席はいずれもジョージア州の議席(注1)で、両議席とも現職は共和党だ。通常選挙の1議席は、現職のデービッド・パーデュー氏に民主党のジョン・オソフ候補が挑み、大接戦が繰り広げられた。得票率49.7%のパーデュー氏が1.7ポイントと僅差ながら、オソフ氏を上回ったものの、得票率が過半数に達していないため、勝敗は2021年1月5日に実施される決選投票(注2)に持ち越されると報じられている。特別選挙の1議席は、得票率で上位2人となった民主党のラファエル・ウォーノック候補と共和党現職のケリー・ロフラー氏が同様に決選投票で争うことになる。
(注1)ジョージアは今回の選挙で2議席が改選対象になった唯一の州。うち1議席は、ジョニー・アイザクソン氏(共和党)が任期を2年残して引退したことを受けた補欠選挙(特別選挙)、ケリー・ロフラー氏が現職。
(注2)ジョージア州では大統領選挙を除き、得票率が過半数に達する候補者がいない場合には決選投票が行われる。
(高橋卓也)
(米国)
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