テヘラン商工会議所、米大統領選の結果を歓迎

(イラン、米国)

テヘラン発

2020年11月12日

米国大統領選挙について、イランのテヘラン商工会議所のマスード・ハンサーリー会頭は、選挙投票日前(11月2日付テヘラン商工会議所ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に、「専門家による分析や各種の非公式の分析から、ジョー・バイデン氏のような合理的で穏健な人物がドナルド・トランプ氏より好ましいことは明らかである」と述べ、イラン経済への影響については、「バイデン氏が当選すれば、短期的には、外国為替の流入や石油販売の増加などが期待できるかもしれないが、慢性化した経済問題は構造的なものであり、国内での対応も重要」とした。

同氏はまた、バイデン氏の当選確実が判明した後の11月10日、自身のツイッターで「私たちにとって、(バイデン氏の米国と)双方に利益のある戦略的な関係を構築し、イラン経済を組織化する特別なチャンスである」と期待を述べた。

在イラン日系企業の反応

当地進出日系企業に話を聞いたところ、ある企業からは「核合意(包括的共同行動計画:JCPOA)に復帰すべきだとしていたバイデン氏が勝利したことで、時間がかかっても復帰が実現すれば、日本企業による対イランビジネスの再開、特にイラン向け輸出、イラン産原油輸入などが期待できるのでは」との声があった。一方、他の企業は「バイデン氏はJCPOAへの復帰を表明してきたが、今後のプロセスや、どれぐらいの時間がかかるのかが不明。新政権移管までに現政権による新たな制裁が科されないかも含め、注視していきたい」とした。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、米国)

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