入国要件を緩和、PCR検査の陰性証明が不要に
(コロンビア)
ボゴタ発
2020年11月09日
コロンビア保健・社会保障省は11月4日、入国前にPCRテストの陰性証明取得を不要とする決定を発表した(保健・社会保障省決議1972号)。これまでコロンビアに入国しようとする者は、搭乗前96時間以内に発行されたPCRテストの陰性証明提示が義務付けられていたが、11月4日以降は不要となった。
同決議では、汎米保健機構が10月に発表した調査書の中で、市中感染が拡大している国において、入国時に陰性証明を求めることは感染拡大防止策として有効ではないと報告されていることや、各国のPCR検査は均一ではなく、陰性結果の信ぴょう性が保証されないことなどを挙げている。
国際航空便利用における新型コロナウイルス感染対策として、新たに定められた主な要件は次のとおり。
- 航空会社および旅行代理店は、発熱や新型コロナウイルス感染が疑われる症状のある者の搭乗を防ぐ。
- 航空会社および旅行代理店は、ウェブサイトで旅行者に対し、入国後14日間は保険会社や滞在地の保健局の追跡調査の対象となる旨を周知する。
- 旅行者は、入国後に保険会社や滞在地の保健局により実施される追跡調査に協力する。
- 追跡コンタクトセンター(CCNR)および各自治体の保健局は、入国した全ての旅行者に対し追跡調査を行う。
なお、コロンビアに入国しようとする旅客は、今までどおり、搭乗前にコロンビア移民庁のオンライン出入国手続きアプリCheck-Migへの登録を済ませる必要がある。また搭乗中、2歳以上の者は常時マスクを着用し、2時間以上のフライトでは複数のマスクを携行し、交換することが義務付けられている。入国後14日間に発症した場合、医療機関または保健局、航空会社へ連絡しなければならない。
新規感染者は増加傾向
保健・社会保障省によると、11月6日現在の累計感染者数は112万7,733人、死者は3万2,405人となっている。コロンビアでは8月31日に全土での外出禁止措置が終了して以降、経済活動再開が本格化しており、人の往来も増えている。それに伴い新規感染者数は増加傾向にあり、直近では1日当たり9,000人から1万人前後で推移している。
(茗荷谷奏)
(コロンビア)
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