ジュネーブ州、緊急事態を再宣言
(スイス)
ジュネーブ発
2020年11月02日
スイスのジュネーブ州政府は11月1日、新型コロナウイルス感染者の急増を受けて、緊急事態宣言の再発令を発表した。ジュネーブでは、2週間前のジュネーブ大学病院(HUG)の新型コロナウイルス感染者の入院者数は78人、集中治療室(ICU)利用は13人だったが、11月1日だけで474人の感染者が発生、HUGで診療を受け56人がICU入りした。緊急事態宣言に基づく衛生措置は以下のとおり。適用期間は11月2日午後7時から11月29日まで。
- バー、レストラン、カフェなどの飲食店、映画館、博物館、劇場、植物園、スポーツジム、一般商店などを閉鎖し、生活必需品販売店の営業のみ許可する。これには食料品店(レストランやカフェのテークアウト・デリバリー、ペットフードを含む)、花屋、薬局、眼鏡店、DIYショップ、銀行、郵便、ガソリンスタンド、通信機器販売と修理、書店、クリーニング、車両整備、自転車販売と修理などを含む。
- 公共の場所、公園、歩道などでの5人を超える計画的でない集会の禁止〔10月23日に発表した措置の継続(2020年10月26日記事参照)〕。
- 5人を超える公的・私的なイベントの開催を禁止する(同上)。ただし、同居家族の人数が5人を超える場合は除外。葬儀、公益法人の集会、政治的・社会的デモンストレーションの開催は50人まで許可する。州・地方公共団体議会、生活必需品の無償配給、州民投票のための署名集めは人数制限を設けない。ただし、これらは社会的距離を保ちマスクを着用すること、衛生確保のための計画を立て、参加者の連絡先ブラック ジャック 勝ち 方を収集することが開催条件となる。プロスポーツや連邦・州レベルのスポーツ競技は州政府の定める基準に従う限り許可する。
- アマチュアとしての文化活動(音楽・演劇など)は16歳未満の集まりは許可する。16歳以上については、15人以下のグループで、社会的距離を保ちマスクを着用する場合に限り許可する。プロの音楽演奏のリハーサルなどは衛生計画に従う限り許可する。
- 12歳未満の子供の屋外またはスポーツセンターでのスポーツ練習は15人までに制限する。12歳以上の子供の屋外またはスポーツセンターでのスポーツは、身体的接触を伴わず、かつ5人以下の場合のみ許可する。学校の体育の授業にはこれらの制限は適用しない。
- 大学の対面授業は課程上必須でない限り禁止する。保育園、初等・中等教育機関では対面授業の実施は可能。校外活動は12歳未満で衛生計画に従う場合に限り可能とする。
- 雇用主は職場への被雇用者の出勤を必要最小限にとどめることとする。
今回のジュネーブ州の緊急事態宣言は3月16日以来となる。その際の行動制限措置と比較すると、営業が許可される生活必需品販売店の範囲が大幅に広くなり、学校も継続されるなど、経済への影響をより考慮したものとなっている。
(和田恭)
(スイス)
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