1~9月の新車販売台数、前年同期比43%減も単月では新型コロナ前の水準まで回復

(チリ)

サンティアゴ発

2020年10月12日

チリ全国自動車産業協会(ANAC)によると、2020年1~9月の新車販売台数(バスなど大型車を除く)は前年同期比43.0%減の16万5,144台だった。9月単月では前年同月比15.9%減の3万1,897台となったが、前月比では67.6%増加しており、新型コロナウイルス感染拡大の影響が表れる以前の水準まで回復している(添付資料図参照)。ANACは、外出禁止などの衛生措置の緩和に加え、確定拠出型年金の引き出し(2020年9月30日記事参照)によって得られた所得の一部が自動車などの耐久消費財の購入に充てられたことが販売増加の要因になっていると分析している。

1~9月の新車販売台数をブランド別にみると、ほとんどのブランドが前年同期比で大幅に減少した(添付資料表1参照)。2020年上半期(関連ブラック ジャック コツ)と同様に、中国のMGだけが前年同期比で9.3%増加しており、存在感を示している。特に、スポーツ用多目的車(SUV)「MG ZS」の販売台数は大幅に増加しており、1~9月までの累計、9月単月のいずれもSUVの販売台数ではトップとなっている。

タイプ別にみると、乗用車は前年同期比48.1%減の5万7,595台だった(添付資料表2参照)。SUV、ピックアップトラックもそれぞれ大幅減となったが、商用車は前年同期比24.3%減と減少幅が一番少なかった。モデル別でみると、1~9月で最も売れたモデルトップ3は、スズキの乗用車「BALENO」(4,422台)、三菱自動車のピックアップトラック「L-200」(4,334台)、MGのSUV「MG ZS」(3,805台)だった。ANACは、2020年の新車販売台数は20万台程度になるとの見通しを発表している。

(岡戸美澪)

(チリ)

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