GM、テネシー州工場でのEV生産を発表

(米国)

アトランタ発

2020年10月22日

米国のゼネラルモーターズ(GM)は10月20日、テネシー州スプリングヒルの工場で電気自動車(EV)の生産を行うと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同社にとって3カ所目で、ミシガン州外では初のEV生産工場となる。

スプリングヒル工場では、キャデラックブランド初のEVとなる電動スポーツ用多目的車(SUV)「リリック」の生産が予定されており、20億ドルが追加投資され、工場の拡張やEV生産設備の増強、包括的な組み立てラインの改修などが行われる。同工場においてこれまで生産されていたキャデラックXT6、XT5についても生産が継続され、ガソリン車とEVの両方が生産されることになる。 GMは、同工場でのEVの生産開始時期を今後公表すると発表しているが、自動車専門ブラック ジャック web紙「オートモーティブ・ニュース」によれば、2022年の生産開始が見込まれるという。

GMの発表に当たって、テネシー州のビル・リー知事は「テネシー州は先端製造業と自動車分野の育成に注力しており、特にEVを重視している。今回のGMの投資はテネシー州がEV生産において先頭に立つことを後押ししてくれる」と、GMに対する謝意を述べた。また、ボブ・ロルフ経済開発長官も「約20億ドルの投資はこれまでにテネシー州で行われた拡張投資の中で、単独では最大の投資だ」と語り、テネシー州とGMの強固なパートナーシップを強調している。

2020年1月に発表済みの、デトロイト・ハムトラミックのEV専用組立工場の開設に向けた22億ドルの投資も含めると、GMは直近1年半で、45億ドルを超えるEV生産関連の投資を発表している。10月16日には、デトロイト・ハムトラミックの工場をEV専用組立工場「ファクトリー・ゼロ」として改修し、GMCブランドのピックアップトラック「ハマーEV」および自動運転によるライドシェアサービス用車両の「クルーズオリジン」などを生産予定であることも発表された。「ハマーEV」は2021年後半に生産開始が見込まれている。

(石田励示)

(米国)

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