WTO、ブラック ジャック アプリ、回復はいまだ不確実
(世界)
国際経済課
2020年10月07日
WTOは10月6日、世界貿易見通しの改定値を発表した(WTOのプレスリリース)。2020年と2021年の世界の財貿易量の伸び率をそれぞれ前年比9.2%減、7.2%増と予測した(添付資料表参照)。2020年4月時点で12.9%減~31.9%減と見込んでいたブラック ジャック アプリの見通しを、上方修正した。4月の発表では、貿易が急速に落ち込むものの2020年後半から回復する「楽観的シナリオ」と、貿易の落ち込みが2020年後半以降も継続して回復が遅れる「悲観的シナリオ」を示していた(2020年4月10日記事参照)。各国での経済活動の再開により、4月時点の「楽観的シナリオ」と比べても、ブラック ジャック アプリは緩やかな落ち込みにとどまる見通しを示したかたちだ。
WTOがブラック ジャック アプリ見通しを上方修正した背景には、「ロックダウン(都市封鎖)が緩和され、経済活動が加速したため、年初来の貿易実績が予想を上回った」という実態がある。他方で、「繰り延べ需要が底をつき、企業在庫が補充されると、拡大のペースは急激に緩慢になるだろう」と言及。また、2021年の貿易量の見通しは「新型コロナ禍」以前の中長期トレンドを下回る。伸び率は前年比7.2%増との見通しだが、予測値は(新型コロナウイルス感染症の)パンデミック(世界的な大流行)の展開と政府対応に依存しているため、非常に高い不確実性の影響を受ける、と指摘した。
「新型コロナ禍」で増加した医薬品や通信機器
WTOは世界貿易量の見通しとともに、2020年第2四半期までの商品別貿易額の動向を紹介した(注1)。2020年第2四半期の世界貿易額は前年同期比21%減だった一方、厳しいロックダウン下でも生産と出荷を続けた必需品である「農産品」(注2)の貿易額は5%減にとどまった(注3)。一方、価格暴落や移動制限による消費量減少により、「燃料や鉱業生産物」は急激に減少(38%減)した。「工業製品」は19%減だった。
工業製品では、供給混乱や消費者需要の欠如から、「自動車」の4月の貿易額が前年同月比70%減まで落ち込んだ。6月までには26%減まで回復したが、第2四半期全体では前年同期比で53%減となった。他方で、「新型コロナ禍」で各国が必需品を確保したことから、「医薬品」の貿易額は4月から6月まで前年同月比で増加した。また、スマートフォンを含む「通信機器」は4月と5月に前年同月比減となったが、6月は2%増と前年水準を超えた。在宅勤務を促進するためにコンピュータとITインフラが更新されたことから、その他の「エレクトロニクス製品」も「新型コロナ禍」の中、持ちこたえたと評した。
(注1)9月には、地域別の輸出入総額の分析を中心とした、2020年7月までの貿易動向を発表していた(2020年9月25日記事参照)。
(注2)以下、商品分類はWTOの定義に沿う。
(注3)以下、原資料では小数点以下の表記がない。
(朝倉啓介)
(世界)
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