チェコ政府、感染者の急増により緊急措置をさらに強化
(チェコ)
プラハ発
2020年10月12日
チェコ国内の新型コロナウイルス感染状況は、直近の数日間で急激に悪化している。10月6日以降、1日当たりの新規感染者数は4日連続で最高記録を更新し、9日には8,615人に達した。欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、11日時点でのチェコの過去14日間における人口10万人当たりの新規感染者数は432.7人で、EU最多となっている。過去14日間における人口10万人当たりの新規死者数は2.9人で、スペインの3.6人、ルーマニアの3.5人に次いでワースト3位だ。
この状況下、チェコ政府は9月24日、および10月5日の非常事態宣言の発動に伴う緊急措置(2020年9月28日記事、関連ブラック ジャック コツ参照)に続き、10月8日にさらなる緊急措置を公布した。これにより、新たに導入された主な制限は以下のとおり。
【10月9日から25日までの措置】
(1)飲食店に関する制限
- 営業終了時間を午後10時から午後8時に繰り上げ。
- 店内1テーブル当たりの人数制限(同一世帯を除く)を6人から4人に強化。ただし、ショッピングセンター内では最大2人に制限。
- Wi-Fiの一般利用サービス提供、ライブ音楽などの禁止。
(2)団体行動の制限
- ショッピングセンター、店舗内では、最大2人のグループごとに行動し、グループ同士の間は2メートル以上の距離を保つ(15歳以下の子供を伴う家族は例外)。
(3)各種施設の営業に関する制限
- ジムなど屋内スポーツ施設、プール、サウナ、ゲームセンター、カジノ、動物園などの営業禁止。
【10月12日から25日までの措置】
(1)各種イベントの制限
- 見本市、コンベンションなどの開催禁止。
- 劇場、映画館、博物館などの営業禁止。
- スポーツイベントを含む、屋内10人、屋外20人以上が参加するイベントの開催全面禁止。
(2)学校閉鎖、制限
- 学校、大学でのリモート授業への移行を全国一律で義務化。
- 初等教育課程高学年(6~9学年)では組単位で2グループに分け、1週間ごとに登校者を入れ替えることを義務化。
同時に政府は、休校で在宅中の子供を持つ従業員を対象とする、ケア手当支給制度に関する法律の改正案を承認した。議会の承認が得られれば、9日間の支給期間制限が撤廃され、休校期間を通して支給されるようになる。
(中川圭子)
(チェコ)
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