新たな市中感染判明で一部地域に外出禁止令
(スリランカ)
コロンボ発
2020年10月09日
スリランカで10月4日、2カ月ぶりに新型コロナウイルスの市中感染者が報告されたことで、政府はコロンボの北東に位置するガンパハ県(ディビゥラピティア、ミヌワンゴダ、ベヤンゴダ)に外出禁止令を発令した(発令はさらなる発表があるまで有効)。10月6日午後6時からは、同県のガンパハ警察管区を外出禁止区域に追加した。
「ニュースファースト」など現地紙報道によると、10月4日に国内大手アパレル工場の管理職とその家族の計2人の感染が判明。保健省が勤務先関係者に調査を広げたところ、従業員69人の感染者が見つかった。「アダデレナ」紙によると、その後10月6日までの時点で同工場の従業員合計567人に感染が広がっていることが分かった。在スリランカ日本大使館の5日付発表によると、この結果を受け、政府は同工場に1,400人の従業員にPCR検査を行う予定だ。
「FT」紙など現地紙報道によると、政府は、今回の感染の抑え込みを目的に、全国の学校の休校(注)、軍勤務者の出勤停止、国内全ての民間バスの乗客数の制限などの感染拡大防止措置を講じている。
今回のクラスター発生を受け、保健省からは、今一度、政府の衛生ガイドラインを厳格に運用していく旨が発表された。また、在スリランカ日本大使館(5日付)によると、スリランカ当局は、過去7日間にディビゥラピティア、ミヌワンゴダ、ベヤンゴダを訪れた上で、健康上の問題がある者は医師に相談するように促している。
(注)関係者へのヒアリングによると、現地日本人学校は、コロンボ地区で外出禁止ではないため、通常授業を継続。ただし、課外授業は控えており、状況を注視しつつ判断していくとする。
(ラクナー・ワーサラゲー、糸長真知)
(スリランカ)
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