2021年の暫定予算声明を発表
(サウジアラビア)
中東アフリカ課
2020年10月14日
サウジアラビア財務省は9月30日に、2021年の暫定予算声明を発表した。政府は、2021年の歳入を前年比9.9%増の8,460億リヤル(約23兆6,880億円、1リヤル=約28円)、歳出を7.3%減の9,900億リヤルと見込んでいる(添付資料表1参照)。
2020年は3月以降の原油価格の急落や、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2,980億リヤル(GDP比12.0%)の財政赤字となったが、2021年には緊縮財政策を通じて、1,450億リヤル(5.1%)に縮小させる見込みだ。他方、公的債務は2020年の8,540億リヤル(GDP比34.4%)から、2021年には9,410億リヤル(32.9%)と、金額ベースでは拡大する見込みになっている。
声明では、2020年以降の経済見通しにも言及している。2020年の実質GDP成長率は、IMF(6月)のマイナス6.8%という予測に対し、財務省はマイナス3.8%と予測している(添付資料表2参照)。また、新型コロナのパンデミックが収束し、各種封鎖措置が緩和され、経済活動や貿易収支が回復する結果として、2021年については3.2%、それ以降も3%以上の回復を示すと見込んでいる。
(米倉大輔)
(サウジアラビア)
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