ダナン市、新型コロナによる規制を緩和へ

ベトナムのダナン市では、7月下旬に新型コロナウイルス感染の第2波が発生し、7月28日から首相指示16号（16／CT-TTg）に基づく外出制限措置が適用されていたが、9月5日から同措置の緩和が段階的に進んでいる。9月10日付のダナン市の発表では、9月11日から30人以下の集会が認められ、飲食店の通常営業も感染対策を実施のうえ許可される。教育・訓練施設は9月14日以降、順次、再開が認められる。ダナン市では、8月末時点で感染者数が394人まで増えたが、9月上旬は新規感染が報告されていない。

ダナン市に隣接するクアンナム省は、7月末から生活必需サービス以外を一時停止していたが、感染収束を受け、9月6日からカラオケやバー、ディスコ、マッサージなどの営業再開も許可した。これに伴い、同省内の観光地であるホイアン地区も、6日から観光客の受け入れを再開した。

ベトナム交通運輸省は、ダナン市の制限緩和を踏まえ、9月7日以降ダナンを発着する旅客輸送（車、電車、航空機、船舶など）を完全に再開するよう、関係機関に通達した。再開に当たっては、マスクの着用、医療申告、座席間隔の確保など、感染対策の実施が求められる。同通達を受け、ベトナム航空やベトジェットはダナンとハノイ、ホーチミン間の運航を徐々に再開している。ダナンからホーチミン、ハノイに向かう鉄道の運行も再開した。

ダナンからの来訪者、ハノイやホーチミンで検査対象に

ダナンからの旅客輸送再開を受け、ハノイ市保健局は、ダナンからの来訪者に対して検体採取検査と医療申告、14日間の自宅隔離を義務付けると発表した。ホーチミン市保健局疾病管理センター（HCDC）は、9月5日以降にダナンから来訪した人に対して、同検体採取検査と医療申告、14日間の自己医療観察を要請している。

ベトナムの感染者数は9月10日時点で1,059人（そのうち、死者35人、治癒893人）。

（庄浩充）