韓国政府、モビリティー有望スタートアップを育成、ダイムラーとコラボ
(韓国、ドイツ)
中国北アジア課
2020年09月17日
韓国中小ベンチャー企業部は9月11日、メルセデス・ベンツ・コリアと共同で「スタートアップ・アウトバーン・コリア」に参加する韓国スタートアップ5社を選定した。
「スタートアップ・アウトバーン」は、ドイツ自動車大手ダイムラーが2016年に将来のモビリティー分野で世界市場への進出が期待できるスタートアップを発掘、育成するために設置したオープンイノベーション・プラットフォームだ。これまでにドイツや米国、中国、インドなど6カ国でプログラムを開催し、韓国は世界で7番目となる。
同部では2019年にグーグルとの共同プログラムを始め、グローバル企業とのコラボレーションによる韓国スタートアップの世界市場への進出を支援した。2020年はアマゾン、マイクロソフト、エヌビディアなどに連携先を拡大しており、今回のプログラムは先進的なモビリティー関連分野に特化したものだ。
106チームの中から選定した5チームは、非対面の需要に対応する仮想現実(VR)コンテンツの提供や、車両の位置を追跡して駐車スペースまで誘導するサービス、リアルタイム位置追跡システムを介した貨物や輸送状況の監視サービスなど、革新的な技術とサービスを開発する有望なスタートアップだ。
今後は11月まで「100日プログラム(D-100)」に参加し、企業のグローバル展開に必要なネットワーク形成や資金調達などのノウハウについて、シリコンバレーの著名アクセラレーターや現地大学の専門家などからメンタリングを受け、新規プロジェクト計画を策定する。
優秀な成果を示したチームには、ドイツのベンチャーキャピタル(VC)やパートナー候補となるグローバル企業を対象に、プロジェクトの説明や資金調達のための投資家向けピッチの機会などが提供される。
韓国側主催者の中小ベンチャー企業部は「国内の有望スタートアップが将来のユニコーン企業に成長できる良い機会になるだろう」と期待感を示している。
(原実)
(韓国、ドイツ)
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