ロシアや中国による米大統領選への干渉を懸念、米世論調査
(米国、ロシア、中国)
米州課
2020年09月14日
米国ニュージャージー州のモンマス大学が9月10日、米大統領選挙に関する世論調査(注1)結果を発表した。2016年の前回大統領選挙でロシア政府がハッカー攻撃などで干渉していたとの疑いが持たれたが、同調査結果によると、2020年11月の大統領選挙でも、64%がロシア政府の干渉の可能性を疑うとしている。また、中国政府の干渉の可能性を疑うとした回答も57%と過半数だった。
また、ドナルド・トランプ大統領がロシア政府と親密だと懸念する人は48%と半数近かった。
トランプ大統領と民主党の前副大統領ジョー・バイデン氏との直接対決を想定した設問では、バイデン氏が51%とトランプ氏の42%を上回った(注2)。人種別では、白人層でトランプ氏の支持が50%とバイデン氏の43%を上回り、ヒスパニック系・黒人層・アジア系などは、バイデン氏が67%でトランプ氏(25%)を引き離している。年代別では、50~64歳を除く全ての年代でバイデン氏がトランプ氏の支持を上回った。しかし、大統領選挙で誰が勝つと思うかという問いに対しては、トランプ氏が48%と、バイデン氏(43%)を上回った。
公正で正確に大統領選挙が実施されると信用できるかという問いに対しては、「とても信用できる」(22%)、「ある程度信用できる」(39%)を合わせて61%だったが、13%は「全く信用できない」と回答した。
民主党の副大統領候補となったカマラ・ハリス氏の好感度について聞いたところ、43%が「好き」〔「とても好き」(26%)、「やや好き」(17%)〕と回答した。「とても好き」と回答した割合は、年代別では65歳以上(34%)、人種別ではヒスパニック系・黒人層・アジア系など(34%)が高かった。
大統領選挙と同時に実施される連邦下院選挙で共和党候補と民主党候補のいずれに投票するか聞いたところ、共和党候補が43%と民主党候補の49%を下回った。
(注1)調査実施時期は9月3~8日。全国の成人867人対象。
(注2)リアル・クリア・ポリティクスの8月28日~9月9日の全国世論調査平均値では、バイデン氏の支持率は50.5%、トランプ氏は43.0%。
(松岡智恵子)
(米国、ロシア、中国)
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