感染拡大止まらず、ジャカルタ特別州のPSBB移行期間を再度延長

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年09月01日

ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン州知事は8月27日に自身のインスタグラムで、大規模社会制限(PSBB)の移行期間フェーズ1を、8月28日から9月10日まで2週間延長することを発表した。これにより、事業所、工場、小売店、レストランなどの経済活動は、引き続き、来店者数および従業員数について、収容能力の50%を上限とすることが義務付けられることになる。

8月27日のインドネシア全体の新規感染者数は過去最多の2,719人を記録し、累積感染者数は16万2,884人となった。ジャカルタ特別州でも同日、1日当たりでは過去最多の760人が新たに感染した。政府の新型コロナウイルス即応タスクフォース・スポークスマンのウィク・アディスサミト氏は「ジャカルタの西部、中部、北部は感染者数が特に増加しており、過去4週間で改善がみられていない。住民は引き続き、保健プロトコルを順守してもらいたい」と同27日の会見で語った(「ジャカルタ・ポスト」紙8月27日)。

なお、バンテン州の3つの県・市(タンゲラン県、タンゲラン市および南タンゲラン市)では9月6日、西ジャワ州の5つの県・市(ボゴール県、ボゴール市、デポック市、ブカシ県およびブカシ市)では8月31日まで、PSBBが延長となっていた。

感染拡大が続く中、映画館の営業再開を前倒しで実施予定

PSBB移行期間フェーズ1は、ジャカルタ特別州における新型コロナウイルス感染者数増加を受け、延長が繰り返されている。感染状況が悪化する中、同タスクフォースは8月26日、映画館の営業再開を認めると発表した。当初、映画館の営業再開は、移行期間フェーズ2で予定されていたが、今回の発表を受け前倒しでの実施となる見込み。具体的な時期は各地方都市と協議の上で決定される予定で、アニス知事はジャカルタ特別州でも再開を目指しているとし、「われわれはタスクフォースの要求に沿うかたちで、保健プロトコルの実施を盛り込んだ新しい規則を用意する予定だ」とする(「ジャカルタ・ポスト」紙8月27日)。

(上野渉)

(インドネシア)

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