UAEとイスラエル国交正常化にイラン国内から強い反発と非難

(イラン)

テヘラン発

2020年08月18日

8月13日にアラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルが完全な国交正常化に合意したという共同声明を発表したことを受けて、イラン国内ではこれに反発・非難する声が上がっている。

ローハニ大統領は14日の会見で、UAEに対して間違った道から戻るよう警告した。イランがイスラム教徒および近隣諸国の支持者として、常に地域の安全保障の源泉であったことを強調しつつ、「残念ながら、UAEは大きな間違いを犯した。イスラエルがこの地域に足を踏み入れることがないように、UAEに対して警告する」と強く反発している。また「UAEの支配者は、イスラム教とイランの敵に近づけば自身のための安全を買えると考えることは、間違った方向性だということを認識するべき」とも述べた。

また、ザリーフ外相は14日にレバノン外相と会談した際に、「国交正常化の合意は、レバノンと地域の他の国々にとって苦痛であり、背後から刺された短剣のようだ」と批判したと報じられた。外務省も声明の中で、「アブダビとテルアビブによる戦略的愚かさを強く宣言する。この合意は間違いなくこの地域の抵抗の軸を強化するだろう」と両国の外交関係の樹立を強く非難した〔8月14日付イスラム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

革命防衛隊も15日に声明を発表し、「国交正常化という恥ずべき合意は、テロリストであり、非人道的な政権である米国の計画とリーダーシップによって公表されたものであり、パレスチナの理想に対する最大の歴史的な裏切り」と断じた。

(中村志信)

(イラン)

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