新型コロナ警戒信号がオレンジでも州別に大きな違い
(メキシコ)
メキシコ発
2020年08月11日
連邦保健省が発表する州別新型コロナウイルス警戒信号の色は、8月10~16日については前週(関連ブラック ジャック トランプ)と同じ色が適用される。進出日系企業の数がもっとも多いグアナファト州では8月5日以降、州独自の信号システム(関連ブラック ジャック 勝ち)の色を連邦の指定と同じオレンジとし、操業継続が「不可欠な活動」以外の活動も収容人数などの制限を設けて再開している。首都メキシコ市も8月7日、病床利用率が安定している状況を受け、オレンジ信号下での経済活動の再開を、以下のとおりさらに進めると発表した。
- プール(屋外、屋内):8月10日以降、30%の収容人数
- 博物館・美術館:8月11日以降、30%の収容人数
- 映画館:8月12日以降、30%の収容人数、チケットは事前予約を推奨、隣合わせの座席は2人のみ
なお、信号が緑にならないと操業が再開できないバー、ナイトバー、パーティーイベントスペース運営の事業所に対し、8月10日以降、一時的にレストランとしての操業を認めることとした。操業時間は午前7~午後10時で、深夜の操業はできない。メキシコ市当局の専用サイトを通じてレストランとしての操業申請を出せば、即時に許可承認を行う。なお、同事業所はレストランとしての衛生プロトコルを順守しなければならず、州当局の査察で違反が見つかれば罰則の対象となる。
チワワ州では依然として自動車産業も50%操業
警戒信号の色がオレンジになった州では、経済活動の規制が段階的に緩和されていく方向にあるが、その度合いは州によって大きく異なる。北部工業州であるチワワ州の新型コロナウイルス警戒信号の色は以前からオレンジだが、オレンジ信号下でも「不可欠な活動」の操業に規制が課されている。チワワ州では医療、農業、食品製造、鉱業、建設などの活動は100%操業が認められているが、6月1日以降に正式に「不可欠な活動」と認められた輸送機器製造業(自動車産業、航空機部品製造)であっても、稼働率50%までの操業しか認められていない。
チワワ州には米国との国境都市シウダ・フアレスにワイヤーハーネスの世界的生産拠点があるほか、州都チワワ市近郊にはフォードの自動車用エンジン工場に加え、米国のセスナやフランスのサフランなど航空機関連の部品工場も多い。これらの工場の多くが輸出向け製造・マキラドーラ・サービス業振興プログラム(IMMEX)など保税加工プログラムを活用した対米輸出向け工場であるため、メキシコ国内の完成車メーカーのサプライチェーンには大きな影響は出ていないようだが、フォードの米国における自動車生産など、米国向けサプライチェーンに悪影響が出ている。
(中畑貴雄)
(メキシコ)
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