生活家電のギャランツ、米同業ワールプールの中国事業をTOB

(中国)

上海発

2020年08月27日

米国家電大手ワールプール傘下子会社の恵爾浦(ワールプール中国)は8月26日、生活家電大手の広東格藍仕家用電気(ギャランツ)が同社への株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。ギャランツは、最大24億4,517万元(約367億円、1元=約15円)でワールプール中国の株式61.0%を取得する予定だが、株式取得が51%未満の場合には不成立となる。

ワールプール中国は、安徽省合肥市に本部を置く上場会社で、前身は三洋電機と合肥市政府との合弁企業だったが、2014年にはワールプールに売却された。

ワールプール中国の2019年の売上高は前年比16.1%減で、純損益も前年の2億6,200万元の黒字から3億2,300万元の赤字に転落した。また、2020年上半期の売上高は20%減、純損益が1億1,600万元の赤字で、改善の兆しがみられない。

ギャランツは1978年に設立された、電子レンジをはじめ中国有数の生活家電メーカーだが、創業者の梁昭賢を中心とする家族企業で上場企業ではない。梁氏一族は、象印マホービンの株式13.5%を保有する筆頭株主でもある。

(劉元森)

(中国)

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