楽天メディカル、ローザンヌ工科大スピンオフ企業を買収
(スイス)
ジュネーブ発
2020年08月27日
楽天の子会社である楽天メディカル(本社:米国サンマテオ)は8月19日、スイス・ローザンヌ工科大学(EPFL)のスピンオフ企業であるメッドライトを買収することを発表した(楽天メディカルプレスリリース)。買収額は明らかにされていない。
楽天メディカルは本社を置く米国のほか、日本、オランダ、ドイツ、台湾に拠点があり、腫瘍治療に用いるがん細胞特定技術を開発している。
1997年創業のメッドライトは、光の伝達、拡散に関する技術に強みを持つ企業で、光線力学的治療法(PDT)のための機器の部品をはじめとし、循環器系、パーキンソン病、眼球疾患などに関する光学診断や、臨床試験の試薬表示など品質管理などさまざまな分野で応用が可能な技術を有する企業だ。これまで、楽天メディカルのドイツ拠点で医療機器の仕上げ工程を請け負っており、35以上のバイオテック企業との取引がある。楽天メディカルの三木谷浩史会長は、今回の買収について、「さまざまな疾患に対して活用できる光の計測技術で世界的なリーダーであるメッドライトの買収は(楽天メディカルにとって)理想的」とした上で、「患者のニーズに応えるため、提供する治療を最適化するためのサプライチェーンを強固にするものだ」と述べている。
(和田恭)
(スイス)
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