感染拡大のメルボルンで外出禁止令発令

(オーストラリア)

シドニー発

2020年08月06日

メルボルンを州都とするオーストラリア南東部のビクトリア州政府は8月2日、メルボルン都市圏を中心に新型コロナウイルスの感染者数が再拡大していることを受けて、感染拡大防止のため、災害事態宣言を発令した。8月2日の発表では、ビクトリア州では過去24時間に671人の新規感染者数を記録している(ビクトリア州保健省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

メルボルン都市圏では8月2日午後6時から、9月13日まで制限措置ステージ4に移行し、対象地区の居住者は原則、夜間(午後8時から翌午前5時)の外出が禁止されるなど行動制限が強化される。

許可される主な外出理由は下記に限られ、時間や回数制限が課される。

  1. 生活必需品の購入(1日1回、自宅から5キロ以内、1世帯につき1人)
  2. 運動(1日1回、1時間のみ、自宅から5キロ以内)
  3. 介護・医療
  4. 仕事・学業(原則は在宅勤務、リモート学習)

同州のメルボルン都市圏以外の地方区域では、8月5日午後11時59分から制限措置ステージ3に移行し、原則自宅にとどまることが居住者に課される。

ビクトリア州のダニエル・アンドリュース州首相は、この措置が少なくとも6週間継続するが、専門家の助言とともに制限措置の見直しや調整を行うと述べた。

ニューサウスウェールズ州、マスク着用を要請

8月2日、ビクトリア州の北に位置するニューサウスウェールズ州政府は、衛生上安全な距離が確保できない公共交通機関やスーパーマーケットなどの公共エリアのほか、カフェ、レストラン、パブ、クラブなど屋内での感染リスクが高い場所では、マスクを着用するよう呼び掛けている。

7月以降、1日当たりの新規感染数は最大で20人程度にとどまるものの、新規感染者が連日確認されており、州政府は大規模感染の第2波を警戒している。

(遠藤泰平)

(オーストラリア)

ビジネス短信 343428a6af5d9783