新型コロナ急増の南アで、邦人向け医療対策セミナー開催
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2020年07月30日
ジェトロは7月13日と17日に南アフリカ共和国日本商工会議所(CCIJ)会員企業、南ア日本人会会員向けに、新型コロナウイルス対策現地医療セミナーを開催した。インターネットを介したビデオ会議方式で、駐在員、永住者ら合計約130人が参加した。在留邦人は3月27日のロックダウン前後から多数が退避中だが、南ア国内にも多くの邦人が残留している。
講師を務めた在南ア日本大使館の鎌田鮎子一等書記官兼医務官が、南アの感染最新状況、各州の感染者数・医療環境や病床数の現状、感染時の具体的な対処方法、感染実写 版 ブラック ジャック共有のためのスマートフォンアプリなどを説明した。政府発表のデータ分析に加え、直接、同医務官が病院などの医療機関にヒアリングして得た現時点の医療状況も紹介された。感染が疑われた場合に各人がどう対処するべきかという、邦人には不明な点についても詳細に説明された。
感染が疑われた場合は直接緊急病院には行かず、まずはかかりつけ医に相談すること、いない場合には「General Practitioner」と呼ばれる一般診療医の診断を受け、その適切な指導の下で検査や処置を受けることが必須だ。感染者が拡大している現在、軽度の症状ならすぐに入院せず、まず自宅隔離になる。症状が重篤になれば救急車で病院搬送の必要があるが、救急車には公立と私立のサービスがあり、申し込み方法や事前支払いが必要かなど会社により異なる。通常の救急車呼び出しと異なり、事前にコロナの可能性について申告が必要だ。申告がない場合の搬送は、病院側から受け入れ不可の可能性があるとのことだ。
質疑応答では、日本の市販薬のコロナウイルスに対する薬効、仮に家族などの感染確認がされた場合の自宅での対処方法などの質問が出た。
7月28日時点で南アの感染者数は45万9,761人と世界5位まで上昇しており、毎日1万人超の新規感染者が確認されている。政府も、感染者が増加している地域に仮設病院(Field Hospital)を設置し、人工呼吸器の国内増産を急きょ行うなど懸命な対応を実施中だ。
(蓑和希典)
(南アフリカ共和国)
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