米USTR、対中追加関税の適用除外を発表、リスト4Aの第7弾

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年07月27日

米国通商代表部(USTR)は7月23日、発動済みの対中追加関税リスト4A(対中輸入額1,114億ドル相当の3,243品目)について適用除外品目を官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公表した。プラスチック製品の一部や特定のリチウムイオン電池などを追加関税から免除する。リスト4Aでは、7回目の除外品目の発表となる。

今回発表されたリスト4Aの適用除外品目は、(1)10桁のHTSコードで示された11品目と、(2)10桁のHTSコードの中で、USTRが記載した製品詳細に適合する53品目が該当する。(2)については、同じ10桁のHTSコードに該当していても、記載の製品詳細に合致しない場合は適用除外とならない。適用除外品目は、リスト4Aの対象品目に本来課される7.5%(2019年9月1日~2020年2月13日までは15%)の追加関税が免除となり、既に支払った関税は還付の対象となる。

適用除外となった計64品目の2019年の対中輸入額合計(HTSコード10桁で機械的に試算)は143億3,071万ドルに相当する。個別品目をみると、プラスチック製品の一部(クリップなどの固定具やイヤホン部品、救命胴衣の部分品)〔HTS3926.90.9990(注1)の一部〕や、紡績用繊維製品(アウトドア用シェルターなど)〔HTS6307.90.9889(注2)の一部〕、リチウムイオン電池(充電状況を示すディスプレー・USBポート付きのもの)(HTS8507.60.0020の一部)の輸入実績が大きい。

適用除外の効力はリスト4Aの追加関税賦課が開始された日に遡及(そきゅう)して適用され、2019年9月1日から2020年9月1日までとなる。USTRは今回の除外品目について、9月1日から最大1年間の延長を視野に入れたパブコメの募集を行っている(2020年7月17日記事参照)。既に支払った関税の還付手続きについては、税関国境保護局(CBP)が今後、発表する見込みだ。

なお、これまでに発表された各リストの品目別適用除外制度の概要と、各リストの適用除外対象品目の発表日および詳細は添付資料を参照。

(注1)2020年7月1日以降は、HTSコードがHTS3926.90.9985に変更される。

(注2)2020年7月1日以降は、HTSコードがHTS6307.90.9891に変更される。

(藪恭兵)

(米国、中国)

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