新型コロナ危機対策、中小企業向けの給付型つなぎ資金の申請開始

(ドイツ)

ベルリン発

2020年07月15日

ドイツで、中小企業向けのつなぎ資金(Corona Überbrückungshilfe)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの給付申請の受け付けが7月8日、開始された(添付資料参照)。新型コロナウイルス危機の影響で事業活動の中止を余儀なくされた中小企業向けの橋渡し支援として、6月3日に連立政権で合意した経済刺激策で発表していたつなぎ資金補助(2020年6月10日記事参照)で、6月から8月の固定費に充てることができる。予算として246億ユーロを確保している。概要は以下のとおり。

  • 申請対象:業種は問わず、中小企業、自営業者、フリーランサー。
  • 申請要件:4~5月の売上合計額が前年同期比で60%以上減少していること。(2019年4月以降に設立した企業は、2019年11月~12月の売上合計額との比較)
  • 補助対象となる「固定費」:賃貸料、リース料、借入金利、電気・水道などの費用、その他の固定費、従業員の人件費の一部、研修生の費用、固定資産税など。
  • 補助対象となる期間:6~8月の各月(給付額の算定は3カ月の合計ではなく、各月ベースで計算)

申請は、税理士または会計士などが連邦政府の専用ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて行い、支給は外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが行う。

オラフ・ショルツ財務相は「この橋渡し支援により、コロナ危機で大打撃を受けている企業の迅速な事業再開を可能にする。この給付金は返済不要。また、非営利団体にも支援が提供できるようになったことは特に重要」と支援策の内容に自信を示した。

ドイツ商工会議所連合会(DIHK)のエリック・シュバイツァー会長は、会員アンケートで20%は事業が停止、あるいは大幅減の状況にあると回答していることを踏まえ、つなぎ資金申請の開始を歓迎している。特に、バス運営会社や見本市の主催者、文化娯楽関連事業者など、大きい影響を受けている企業は資金難にあるとして、迅速かつ簡易な手続きで給付金が受け取れるようにすべきだと述べた。

(中村容子)

(ドイツ)

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