マラウイ大統領選、野党候補が再選挙で勝利
(マラウイ、南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2020年07月03日
マラウイ選挙管理委員会(MEC)は6月27日、6月23日に実施された2019年大統領選挙の再選挙の結果(2020年6月25日記事参照)、第1野党・マラウイ会議党(MCP)のラツルス・チャクウェラ党首が当選したと発表した。MECによると、有権者約686万人のうち445万人が投票に参加し、チャクウェラ氏の得票率は58.57%と、現職で与党・民主進歩党(DPP)のピーター・ムタリカ党首の39.4%を大きく上回り、勝利した。
今回の再選挙は、2019年5月に実施された5年に一度の大統領選(関連カード ゲーム ブラック)でムタリカ氏が勝利(得票率38.57%)したことに対し、僅差で敗れたチャクウェラ氏(35.41%)陣営が選挙に不正があったと抗議、2020年2月に憲法裁判所が不正を認める判決を下し、7月2日までに選挙を実施するよう勧告していたものだ(関連ブラック ジャック ルール)。マラウイでも、新型コロナウイルス感染拡大が続く中(6月30日時点で、感染者累計1,224人)、何百万人もの有権者が投票することにより、さらなる感染拡大が生じる懸念がある中での実施となった。
チャクウェラ氏は前回2014年の大統領選(関連ブラック ジャック サイト)においても、ムタリカ氏との接戦の上、僅差(得票率:ムタリカ氏36.4%、チャクウェラ氏27.8%)で敗れていただけに、その雪辱を果たす勝利だった。
チャクウェラ氏は首都リロングウェ出身の牧師・教師で55歳。今回の再選挙では、得票率が過半数の候補者がいない場合、決選投票が行われることが決定されていたことから、9つの野党連盟を率いて勝利した。チャクウェラ氏は当選発表の翌28日、就任演説において「私達にとって、夢を見続けることを乗り越え、目覚め、立ち上がり、夢をかなえる時が来た」と勝利を宣言した(「BBC」6月28日)。
今回の選挙結果発表を受けて、国内での大きな混乱は報じられていないが、敗れた現職のムタリカ氏陣営は「選挙結果の完全性と信頼性に影響を与える幾つかの事件を強調したい」と、今回の選挙結果に対して異議を唱えている(「アルジャジーラ」6月28日)。
(高橋史)
(マラウイ、南アフリカ共和国)
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