インターネット連続遮断日数が10日を超える
(エチオピア)
アディスアベバ発
2020年07月10日
エチオピアの全国的なインターネットの連続遮断日数が、7月9日終了時点で10日を超えた。接続回復の見通しは立っていない。日系企業は、新型コロナウイルスの影響で日本に駐在員を一時退避させているところも多く、駐在員は遠隔で事業や取引の管理を行っている。インターネット遮断は、現地との連絡を難しくしており、長期化に不安の声も聞かれる。
インターネット遮断は、現地の有名歌手が6月29日未明に何者かに殺害されたことに憤慨したデモの発生以後、30日朝から続いている。電話もつながりにくい。インターネットの通信量を観測している市民社会グループ「ネットブロックス」によれば、徐々に通信遮断が解除されているが、7月9日までで平時の通信量の15%水準にとどまっている。ネットブロックスでは、エチオピアの経済損失を1日当たり450万ドルと紹介している。
エチオピアの公的機関や銀行などはインターネットがつながるとされており、通信は選択的に解除されているとみられる。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、非常事態宣言で集会を禁止する中、首都やオロミア州各地でデモが発生したこともあり、今後の感染拡大も懸念される。保健省のインターネット上での感染者数の発表は止まっているが、アフリカ疾病予防センターによれば、7月9日時点で、感染確認者数を累計6,973人としている。
(関隆夫)
(エチオピア)
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