米USTR、対中追加関税の適用除外を発表、リスト4Aの第6弾

米国通商代表部（USTR）は7月10日、発動済みの対中追加関税リスト4A（対中輸入額1,114億ドル相当の3,243品目）について適用除外品目を官報で公表した。リスト4Aでは、6回目の除外品目の発表となる。

今回発表されたリスト4Aの適用除外品目は、10桁のHTSコードの中で、USTRが記載した製品詳細に適合する61品目が該当する。同じ10桁のHTSコードに該当していても、記載の製品詳細に合致しない場合は適用除外とならない。適用除外品目は、本来リスト4Aの対象品目に課せられる7.5％の追加関税が免除となる。

適用除外となった61品目の2019年の対中輸入額合計（HTSコード10桁で機械的に試算）は、130億1,134万ドルに相当する。個別品目をみると、ボードサイン、壁などへの留め具、家電製品などの電源部のカバー、耳栓〔いずれもプラスチック製でHTS3926.90.9990の一部（注）〕や、掛け布団・椅子などの背もたれ・クッションなどに用いるカバー（主な素材がポリエステル）、ライフジャケット用の人工繊維製のカバー、枕・掛け布団用のマイクロファイバー製のカバー（いずれもHTS6307.90.9889の一部)の輸入実績が大きい。

適用除外の効力は、リスト4Aの追加関税賦課が開始された日に遡及（そきゅう）して適用され、2019年9月1日から2020年9月1日までとなる。既に支払った関税の還付手続きについては、税関国境保護局（CBP）が今後、発表する見込みだ。

なお、これまでに発表された各リストの品目別適用除外制度の概要と、各リストの適用除外対象品目の発表日および詳細は添付資料を参照。

（注）2020年7月1日以降は、HTSコードがHTS3926.90.9985に変更される。

（磯部真一）