6月1日に正常化に向けた規制解除始まる
(トルコ)
イスタンブール発
2020年06月01日
エルドアン大統領は5月28日の閣議決定を受け、6月1日付で都市間の移動制限を解除し、サービス・商業施設の再開など、トルコの正常化に向けた動きを始めると発表した。ただし、新型コロナウイルスの感染状況には柔軟に対応し、場合によっては制限の再開もあり得るとした。大統領は正常化に当たって、「マスク着用」「ソーシャルディスタンス」「清潔」の3条件の重要性を強調した。
大統領発表によると、6月1日からは国家公務員が通常業務に戻り、同時に保育所、デイケア・センターも再開される。例外として、保健省の定義における慢性疾患を持つ公務員は職場の判断に従うこととし、65歳以上の公務員は復帰の適用外となる。また、公務員以外の65歳以上の高齢者に関しては、上記の3条件の順守があれば、事業主・商店主と職人については職場復帰が可能とした。今後も65歳以上の高齢者の外出制限は継続となり、従来どおり日曜日午後2時から午後8時までのみ免除する。なお、0~20歳とされていた若年層の外出制限(水・金の午後2時~午後8時のみ外出可)の対象者は0~18歳に引き下げられた。
また、レストラン、カフェ、スイミングプール、スパなどは、一定の条件の下で午後10時(観光施設内での営業は時間制限なし)までサービスを再開することができる。その他、ビーチ、公園、博物館、遺跡、ペットショップ、競馬場(6月10日再開)、図書館、観光施設、観劇・スポーツ施設(24時まで営業可)なども再開し、条件付きとはいえ、学校を除くほぼ全ての社会施設が再開されることになった。
(中島敏博)
(トルコ)
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