モロッコ政府、衛生緊急事態をさらに延長
(モロッコ)
ラバト発
2020年06月16日
モロッコ政府は6月10日まで延長されていた「衛生緊急事態」(関連ブラック ジャック ルール)を、7月10日までさらに延長することを決定した。サアディ・ディン・エル・オトマニ首相は10日、今回の延長期間では衛生緊急事態を維持しつつも、経済社会活動の再開に向け、感染拡大の状況に留意しながら、地域ごとに段階的に制限を緩和していく方針を発表した。
6月11日から、商工業などの経済活動は再開され、スーク(現地の市場)の週1日の営業、レストランやカフェのテークアウトと配達も認められる。他方、レストランやカフェ内での飲食、映画館や劇場の営業、大型会議、集会、冠婚葬祭などの禁止は解除されない。
感染拡大状況に応じて国内を2つにゾーニングし、ゾーンごとに緩和を実施していく。ゾーニングは県知事や治安当局、保健省などの政府機関で構成される監視・フォローアップ委員会によって行われ、保健省が定めた基準に基づいて毎週更新される。
感染拡大の少ないゾーン1には、農村部を中心に全国の80%の県などの行政区、人口の61%が含まれる。これまで必要だった特別移動許可証の携帯が不要になるほか、定員の半分を上限に美容院(理髪店を含む)の営業も再開、公園など屋外の公共空間も解放され、ウォーキングなど個人スポーツ活動の禁止も解除される。
ゾーン2は都市部を中心に行政区としては20%だが、国内の感染者の87%を占める(10日の発表時点)。ゾーン1よりも規制は厳格で、特別移動許可証の携帯が引き続き必要になるほか、美容院(理髪店を含む)の営業や公共空間の利用禁止はまだ解除されないものの、商店は営業時間が延び、午後8時まで開店が可能になる。
モロッコの航空便については、現地報道では、国内の空港は稼働再開の準備を続けているが、国内線・国際線ともまだ再開確定は発表されていない状況だ。
(大野晃三)
(モロッコ)
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