週4日勤務や賞与分割払いを認める法令を公布

(コロンビア)

ボゴタ発

2020年06月08日

政府は6月3日、労使間の合意のもと勤務形態の柔軟化を認める法令770号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公布した。公共交通機関や職場での人の密集を緩和し、企業活動再開にともなう新型コロナウイルスの感染拡大防止を目指す。法令では勤務形態の柔軟化について2種類が定められた。1つは、交代制の導入だ。各労働者が1日8時間、週36時間を超えない範囲で、交代で勤務できるようにすることで、営業や操業を止めることなく継続できる。もう1つは、週4日勤務の導入だ。週48時間の法定労働時間を4日間に振り分け、1日の労働時間を最長12時間まで認める。いずれの勤務形態を導入する場合でも、就業規則を変更する必要はなく、緊急事態宣言中(8月31日まで)に限り適用できる。

同令ではまた、企業が深夜割増賃金や日曜・祝日割増賃金の支払いを2020年12月20日まで延長できることを認めたほか、2020年6月支給の賞与を、同じく12月20日までに3回に分割して支払うことも可能とした。

賞与支給支援プログラムを創設

同令では、政府による賞与支給支援プログラム(PAP:Programa de Apoyo para el Pago de la Prima de Servicios)の創設も定められた。政府は5月29日、月給が最低賃金〔98万657ペソ(約2万9,400円、1ペソ=約0.03円)〕から100万ペソまでの労働者を対象に賞与額の50%を政府が負担すると発表していたが、同令には負担額について1人当たり22万ペソと明記された。また財源は緊急事態緩和基金(Fondo de Mitigación de Emergencias)となった。対象となる企業・個人の要件は、(1)2020年1月1日以前に設立されていること、(2)商工会議所へ事業者登録されていること、(3)収入が20%以上減少したこと、となっている。本プログラムを利用して労働者に賞与を支払う企業も、12月20日までの分割払いを実行することができる。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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