地場企業がマスクの国内生産を開始

(ミャンマー)

ヤンゴン発

2020年05月22日

マンダレー管区にある地場企業ナインヤダナ・タンルイン(注)は、4月下旬からマスクの生産を開始した。同社は、中国で新型コロナウイルスが流行した初期段階から新ビジネスとしてマスク生産に着目、設備投資を行い、24時間生産の2シフト体制で、国内市場向けに1日あたり3万~4万枚を生産している。保健・スポーツ省からの衛生管理指導も受け、衛生・品質管理を徹底している。

写真 工場内生産現場(ナインヤダナ・タンルイン提供)

工場内生産現場(ナインヤダナ・タンルイン提供)

発注数にもよるが、卸値は1枚あたり290チャット(約22円、1チャット=約0.076円)前後となっている。新型コロナウイルスの感染予防は長期的な取り組みとなることが見込まれるため、「国内産の優位性を生かして着実なシェア獲得を目指す」と同社の関係者はいう。同社のマスク生産開始はミャンマーの報道でも取り上げられ、国内各地から問い合わせが入っており、同社は新たな設備投資にも着手している。

写真 オンライン カジノ ブラック ジャック生産機械(ナインヤダナ・タンルイン提供)

マスクの生産機械(ナインヤダナ・タンルイン提供)

スーチー国家最高顧問はマスクの生産を奨励

新型コロナウイルス感染症の予防のため、アウンサンスーチー国家最高顧問が国民のマスク着用を習慣化させようと、自身のフェイスブック内で手作りマスクのデザインを競う大会を主催したところ、5月13日から15日までのエントリー期間中に約2万点を超える作品が応募された。同最高顧問は、人口の25%が1カ月のうち22日間出勤して毎日使い捨てマスクを着用した場合、1カ月あたり6,300万ドルが必要だという試算を紹介し、「マスクを製作して大会に参加した国民は、感染予防のみならず、国家の経済発展にも寄与している」と称賛した。

ミャンマーでは、陽性患者が確認された3月下旬以降、マスクの販売価格が1枚あたり1,000チャットまで高騰し、品不足感もあったが、現在は中国などからの輸入が増え、350~550チャット程度で市場に流通している。しかし、市民が手軽に使用できる価格帯までには下がっていない。これまでミャンマーではマスクを国内生産していなかった(一部の輸出用を除く)ことが原因の1つとされ、ミャンマー国内での生産が活発になれば、マスク価格の安定に繋がる可能性もある。

(注)Naing Yadanar Thanlwin Co., Ltd.

電話番号:+95(0)-9750231950(国際電話)

メールアドレス:Dr.mayyu9@gmail.com

担当:Dr. MayYu(Director)

(クントゥーレイン)

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