米カリフォルニア州ロサンゼルス郡、5月8日から段階的に経済活動再開
(米国)
ロサンゼルス発
2020年05月08日
米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡は5月6日、5つのステージに分けた経済再開へのロードマップを発表した。地域の新型コロナウイルス感染抑止能力や状況などを考慮しつつ、段階的に経済再開を進める。
計画発表時点の現状を第1ステージと位置付け、5月8日から第2ステージに移行、必要不可欠な事業以外(Non-essential business)の一部を再開する。書店や衣料品店、生花店、音楽ショップ、スポーツ用品店、玩具店、自動車販売ディーラーについて、人同士の距離の確保やマスク着用などの感染防止策を講じる場合に、店頭持ち帰り方式での営業再開を認める。また、屋外活動としてゴルフコースや散策コースなども再開される。その他の感染リスクの低い事業(製造業、オフィス事務、その他小売り)や医療、図書館、博物館なども順次再開の予定だ。
その後は段階に応じて次のとおり可能な活動の幅を広げる。
- 第3段階:よりリスクの高いマッサージやバーなどの業種や映画館、ボウリング場、学校など
- 第4段階:大規模展示会場やスポーツイベントなど
- 第5段階:通常どおりの経済活動に戻る
事業再開時に事業者に求める事項としては、(1)労働者の健康と安全を保護・支援、(2)人同士の適切な距離の確保、(3)適切な衛生対策、(4)顧客などへの安全確保の案内の明確化、(5)社会的弱者にも公正にサービス提供とされている。
住民に対しては引き続き、(1)外出時のフェースカバー(マスクなど)着用、(2)手洗い、(3)同居者以外との6フィート(約1.8メートル)の距離の確保を呼び掛けている。
州レベルでは、ギャビン・ニューサム・カリフォルニア州知事が5月4日、早ければ5月8日から経済再開の初期段階となる第2ステージへ移り、一部小売業などの再開を認めることを発表しており、ロサンゼルス郡の歩調もこれと合う格好だ。ロサンゼルス郡と同様に日系企業が集積するオレンジ郡とサンディエゴ郡も州の発表内容に従う意向を示している。
(北條隆)
(米国)
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