活動制限緩和の第3段階への移行を決定
(スイス)
ジュネーブ発
2020年05月29日
連邦参事会(内閣)は5月27日、新型コロナウイルス感染の影響による行動制限措置の緩和第3段階の実施要件について発表した。同参事会は、4月27日、5月11日と段階的に緩和を行っていくこととしており(2020年4月20日記事参照、関連ブラック ジャック web)、今回決定された第3段階の詳細は以下のとおり。
○5月30日、公共の場や公園等での30人までの集会を許可(これまで5人)。
○6月1日、国民投票の発議に向けての署名集めの許可。
○6月6日、第3段階に含まれる観光関連の緩和措置が多いため、週末を含めるようこれまで予定されていた6月8日より前倒しで以下の措置を実施。
- 300人までの私的・公的イベントの再開。これにより、その人数以下の展示会、コンサート、劇場、映画館などが再開可能となる。スポーツイベントなどもこの日から300人以下のイベントが可能となるが、身体的接触を伴うスポーツ競技(スイス式レスリング、柔道、ボクシングやダンス競技)は当面禁止(7月6日までの予定)。トレーニング・練習活動も可能で人数制限は課されない。
- 子供・青年向けサマーキャンプの実施が可能に。300人以下の人数制限、適切な予防措置と参加者リスト保存が義務付けられる。
- 山岳鉄道・ケーブルカー、キャンプ場、動物園、植物園、カジノ、テーマパーク、プール・温泉、ストリップクラブの再開。
- 飲食店での1テーブル当たりの人数制限の撤廃(これまでは家族以外のグループは4人以下)。ただし、1テーブルに5人以上座る場合には、代表1人の連絡先を記録することが求められる。
○6月6日、高校、職業訓練校、大学教育での対面授業の再開。 授業の形態は各州が決定するが、遠隔授業との併用も可能。
○6月19日、感染症対策法上の「非常事態」を「特別事態」に引き下げる。
今後の予定として、参事会は6月24日に300人を超え1,000人までの集会・イベントの再開可否を決定予定だ。1,000人を超えるイベントについて8月31日までの禁止は変わりない。
(和田恭、マリオ・マルケジニ)
(スイス)
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