サンパウロ市とリオデジャネイロ市、感染拡大防止措置を延長

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年05月01日

サンパウロ市のエジソン・アパレシード保健局長は4月30日、サンパウロ州が、生活に必要不可欠な商業・サービス以外の全ての施設を強制的に閉鎖する検疫措置(感染拡大防止措置)を段階的に緩和し始める5月11日以降も、サンパウロ市は同措置の緩和を行わない意向を、現地メディアを通じて伝えた。同措置をいつまで延長するかは明らかにしていない。

また同日、リオデジャネイロ市のマルセロ・クリッべェラ市長も、5月11日以降、少なくとも同月15日まで検疫措置(感染拡大防止措置)を延長すると述べた。

ブラジルでの新型コロナウイルスの感染ピーク期は4月から5月といわれており、特に人口が密集するサンパウロ市とリオデジャネイロ市は感染者数と死亡者数の増加が著しい。

サンパウロ市は、措置緩和よりも在宅比率を上げることが望ましいと判断している。また、新たな制限措置として、感染者数が増加しているエリア、医療崩壊が起こりうる場所などを考慮し、一部の場所で道路封鎖を行う。

4月30日付の現地「G1」紙によれば、サンパウロ市で自宅にとどまっている人の割合は48%。4月25日と26日の週末には、1日の平均感染者通知件数が3,400件に達した。これまでは812件だった。

リオデジャネイロ市長は、死亡者数の増加が続く場合、さらに厳しい措置を導入する可能性も示唆している。

(松平史寿子)

(ブラジル)

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