ロックダウン第4期新ガイドライン公表、州間の移動が条件付きで可能に
(インド)
ニューデリー発
2020年05月19日
インド内務省は5月17日、全土でのロックダウンを5月31日まで延長することを発表した。3月25日に始まったロックダウンは今回で3度目の延長となり、第4期に突入する。内務省の通達では、ロックダウン第4期に係る新ガイドラインも同時に掲示された。
新ガイドラインによると、国内線・国際線旅客機やメトロの運行、ホテルや教育機関、映画館、ショッピングモール、ジムなどの運営は引き続き全土で禁止されている。一方、企業とって大きな課題となっていた州を越える乗用車やバスの移動は許可された。これまで現地の企業は、第2期、第3期ロックダウンでの部分緩和を受け生産活動の再開に向けて動き出したとしても、州間移動が禁止されていたため、州外から通勤できず、労働力の確保が大きな課題となっていた。今回の州間移動許可は企業の本格的な生産活動再開の大きな後押しとなるが、ガイドラインでは州間移動にあたっては双方の州の合意が必要という条件が付いているため、ガイドライン施行と同時に全ての州間移動が可能になるわけではなく、州同士の合意形成と正式発表を待つ必要がある。また、入境者に対して2週間の隔離措置を要請する州もあるなど、州間移動が許可されたとしても何らかの条件が課される場合もあり、各州の対応を注視することが必要だ。
(磯崎静香)
(インド)
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