コロンビア航空大手アビアンカ、米連邦破産法の適用を申請

(コロンビア、米国)

ボゴタ発

2020年05月13日

コロンビアのアビアンカ航空を傘下に持つアビアンカホールディングスは5月10日、米国ニューヨークの連邦破産裁判所に、連邦破産法第11条の適用を申請したと発表した。同社は、ニューヨーク証券取引所に株式上場している。新型コロナウイルス感染の影響で、コロンビア国内では3月23日から国際線および国内線の運航が禁止されており、再開の見通しも立っていない。アビアンカは収入が80%以上減少する中、政府に資金支援を求めてきたが、合意に至らなかった。5月4日の大統領府の発表によると、イバン・ドゥケ大統領は、政府による支援は個別の企業向けではなく、セクターへ向けられるものだとの考えを表明していた。

雇用は維持し、再建を目指す

今後の手続きについて、アビアンカのアンコ・バンデルウェルフ最高経営責任者は、4段階のプロセスがあると説明。第1段階として再建のための申請書を提出し、第2段階では債権者らとの交渉のために新たな再建計画を提出、第3段階で同法第11条手続きを完了させるための申告を行い、最終段階で裁判所の承認を得て、再建した企業として事業を継続させる計画だ。再建計画を進める上で、リストラは行わないとしている。アビアンカホールディングスは傘下に39企業を有し、従業員数は中南米全体で2万1,000人以上、うちコロンビア国内は1万4,000人以上に上る。これらの雇用は維持しながら、負債やリース、航空機発注などを見直し、財務改善を目指す。

(茗荷谷奏)

(コロンビア、米国)

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