ウズベキスタン、ユーラシア経済連合のオブザーバー加盟申請が確実に

(ウズベキスタン、ロシア、CIS)

タシケント発

2020年04月30日

ウズベキスタン下院で4月28日、ユーラシア経済連合(EEU)のオブザーバー加盟が承認された。国内メディアが報じた。

決議には下院150人のうち132人が投票し、賛成が86人、反対が32人、棄権が14人だった。今後上院での審議に移るが、下院の決議が上院で完全に否決されることは事実上なく、ウズベキスタンのEEUオブザーバー加盟申請はほぼ確実な状況となった。

2018年5月14日付EEUユーラシア経済最高評議会決定第8号によると、オブザーバー加盟希望国は外交ルートを通じユーラシア経済最高評議会議長(今期はベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領)宛てに書面で申請する。ベラルーシ政府は各EEU加盟国政府に対し直ちに通報を行い、加盟国は30日以内に自国の立場をユーラシア経済連合事務局に伝達する。事務局は5日以内に加盟国に対しその結果を伝え、最高評議会に提出する資料の準備を開始する。オブザーバー加盟を認めるかどうかの最終的な決定は最高評議会(サミット)で行われる。

次回EEU首脳会議は5月19日にベラルーシのミンスクで開催の予定。ルカシェンコ大統領は4月14日、アルメニア、キルギス、カザフスタン、ロシアの各首脳に対し「安全は完全に保証されている」と述べ、ミンスクへ招待する意向を示したが、実際に物理的に首脳が集合できるかは未定。

最高評議会決定第8号によると、オブザーバー資格を得ることでウズベキスタンはEEU各種会議への参加やユーラシア経済連合事務局での貿易経済協力、技術、関税、検疫、基準認証などの各分野での経常的コミュニケーションの維持、相互利益に向けた協力・協議、オブザーバー加盟国の求めに応じたEEU関連法令のコピー提供などが認められることになる。これらを通じてウズベキスタンが今後どのような経済的メリットを得られるかが注目される。

(高橋淳)

(ウズベキスタン、ロシア、CIS)

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