ドバイ万博の1年延期を模索、最終決定はBIE総会で

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2020年04月01日

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年ドバイ国際博覧会(以下、ドバイ万博)を主催するドバイ万博公社(以下、公社)は3月30日、参加34カ国の代表で構成する運営委員による第3回運営委員会会議をテレビ会議形式で開催。開催の1年延期について提案・協議を行い、同日声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。声明によると、運営委員会は1年延期を模索することに同意した。今後、博覧会国際事務局(以下、BIE)と公社が開催日の変更に向けて調整を進めるとみられる。

アラブ首長国連邦(UAE)の国営通信社(WAM)の報道によると、リーム・アル・ハシーミー・ドバイ万博公社総裁兼国際協力相は「世界の状況が刻一刻と変化し続ける中、過去数週間にわたってUAEおよび国外の関係者と、ドバイ万博の開催準備段階での新型コロナウイルスの影響を見守ってきた。幾つかの国々は新型コロナウイルスによる多大な影響を受けており、各国が困難を乗り越えるためにも、ドバイ万博の開催1年延期をとの声を聞いた。われわれは1年延期を模索することを支持する」とコメントした。

また、同会議に参加していたディミトリ・ケルケンツェスBIE事務局長は「本日の運営委員会会議で公社側と同意された1年延期の模索案を支持する。今後の決定プロセスはBIE条約の規定・規則に従って行う」と話した。延期の最終決定はBIEの執行委員会と総会で決定される。BIE規則によると、日本を含む加盟国による投票数の3分の2以上の賛成で、開催日の変更を行うことができるとしている。

ドバイ万博は「心をつなぎ、未来をつくる」をテーマに、2020年10月20日から2021年4月10日までの173日間、日本を含む192カ国・地域が参加して開催される予定だった。会期中は2,500万人の来場者(その7割がブラック クイーン ブラック ジャックからの参加)を見込んでいたが、国際旅客便の運航停止・制限が世界的に拡大する中で、影響が必至だとみられていた。

(田辺直紀、安井梓)

(アラブ首長国連邦)

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