外出禁止措置の無期限延長を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2020年04月13日

サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは4月12日、内務省の公式実写 版 ブラック ジャックを引用するかたちで、王令によりサウジアラビア全土における外出禁止措置が無期限延長となった旨を報じた。外出禁止措置は当初、3月23日から21日間実施される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の終息が見通せないため、無期限の延長となった。

外出禁止措置の適用時間についても厳格化されてきており、3月23日時点では午後7時~午前6時とされていたが、4月6日からは首都リヤドを含む主要都市において24時間の禁止に変更されている。また、4月10日からはマディーナ市の6地区において、食料品の買い出しも認められない「完全外出禁止措置」が実施されている。

新型コロナウイルス拡大防止への対策の長期化が予想される中、影響が懸念される国内企業への財政支援策も発表されている。サウジアラビア投資省(MISA:Ministry of Investment)によれば、民間企業で働くサウジアラビア人を対象とした給与支払いに関する財政支援策が発表されている。具体的には、5人以下の小規模事業者であれば全従業員、それ以上の企業であれば従業員の7割が対象となり、社会保険庁(GOSI)に登録された給与額の60%、あるいは1人当たり9,000サウジリヤル(約26万1,000円、1リヤル=約29円)まで補助を受けることが可能となる。補助の支給開始は5月と予定されており、最大3カ月間補助を受給することが可能となっている。

4月12日時点のサウジアラビアの新型コロナウイルス感染者数は4,462人(前日比429人増)となっている。外出禁止措置が開始されてから既に3週間が経過しているが、新規感染者数は増加傾向にあり、予断を許さない状況が継続している。引き続き、外出禁止措置の徹底など感染拡大防止に向けた対応が求められている。

(佐々木宏行)

(サウジアラビア)

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