世界銀行のロシアCIS経済成長予測、新型コロナウイルスが帳消しに

(ロシアCIS)

タシケント発

2020年04月13日

世界銀行は4月8日、最新の経済予測を発表した。ロシアCIS地域では、産油国のロシア、アゼルバイジャン、カザフスタンが2020年にGDP成長率がマイナスになると想定している(添付資料参照)。その他の国でも、新型コロナウイルスの世界的拡大を受けて経済成長が大きく減速すると予想、最も大きな打撃を受けるのはウクライナだとしている。ロシアCIS地域で実質GDP成長率が2%を超える国はなく、年初に予想されていた2020年の経済成長の大部分が失われるとの見方を示している。

4月3日にはアジア開発銀行(ADB)が新型コロナウイルスの影響を勘案した2020年の経済見通しを発表している。今回の世界銀行の経済見通しはADBの見通しと比べてウイルス拡大の経済への影響を深刻なものとして捉えている。国際金融機関でも見方が大きく異なり、状況が日々変化している現時点での経済予測が非常に難しいことを示している。一方、ウイルスの沈静化が見込まれる2021年には、世界銀行もADBの見通し同様、各国経済が2019年以前のプラスの成長基調におおむね回帰するとの見方を示している。

(高橋淳)

(ロシアCIS)

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