2019年の新車販売台数は27%増、現代自動車に勢い

(カザフスタン)

タシケント発

2020年04月27日

ジェトロがカザフスタン自動車ビジネス協会(AKAB)から4月16日に入手した資料によると、2019年のカザフスタンの公式ディーラーにおける新車販売台数は7万8,200台(注)で、前年比27%増となった(添付資料の図参照)。

ブランド別では、現代自動車(韓国)が前年比70.4%増の1万4,852台と大きく販売台数伸ばし、ラダ(ロシア)、トヨタに並ぶ3強に食い込んだ(添付資料の表1参照)。カザフスタン国内で組み立てられている現代自動車「ツーソン」「アクセント」などの車種が大きく伸びており、カザフスタン政府による200億テンゲ(約50億円、1テンゲ=約0.25円)規模の国産車購入ローン補助プログラムが追い風となったとみられる。また、ウズベキスタンのウズオートモータスの「ラボン」ブランドが、販売台数を2.1倍の3,651台に伸ばしている。一方、販売金額ベースでは、トヨタが21.0%増の2,063億テンゲで首位を維持。2位の現代自動車も前年の2倍となる1,300億テンゲまで伸ばした。3位のラダは23.4%増の565億テンゲとなった。

セグメント別では、セダン(乗用車)部門でトヨタ・カムリが前年比34.6%増の6,408台となり、強さを示した(添付資料の表2参照)。スポーツ用多目的車(SUV)部門では現代自動車ツーソンとクレタ、ラダ4×4がシェアを競い、プレミアムSUV部門では引き続きレクサスブランドの独壇場となっている。

カザフスタン自動車産業企業連合(ガズアフトプロム)によると、2020年第1四半期(1~3月)の公式ディーラーでの新車販売台数は前年同期比30.9%増の1万7,418台となり、好調を維持している。第2四半期については新型コロナウイルスによる経済活動の停滞が販売台数の伸びに影響が与えることが予想される。

(注)輸出販売台数を含む。ブランドごとの販売台数に輸出は含まれない。

(高橋淳)

(カザフスタン)

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