米USTR、USMCAの7月1日発効を議会に通知、米国内手続きが完了
(米国、カナダ、メキシコ)
ニューヨーク発
2020年04月27日
米国通商代表部(USTR)は4月24日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)が2020年7月1日に発効する旨を米議会に通知した。また、協定ブラック ジャック web国内手続きを完了したことをカナダとメキシコにも通知した。
USMCAの文言では、ブラック ジャック web国内手続きを完了した最後の国が他の加盟国にその旨を通知してから3カ月目の初日に発効するとされている。既に、カナダとメキシコはその通知を完了していたため、協定の発効日はトランプ政権の判断にかかっていた。米国の有力議員や産業界は、新型コロナウイルスの影響がある中で通商ルールが変更されることを懸念して、USMCAの早期発効には反対していた。4月15日には、産業界の代表などが財務長官や国土安全保障長官に対して、税関の運営などに関して助言を行う商業税関運営諮問委員会(COAC)がテレビ会議で開催されたが、COACはUSMCA発効を2021年1月1日以降にすべきと提言していた。
しかし、ロバート・ライトハイザーUSTR代表はプレスリリースの中で、「新型コロナウイルスによるパンデミックの影響から回復するには、米国はこれまで以上に北米内での製造業の生産能力と投資を拡大する必要がある。USMCAの発効はその努力における偉大な成果だ」と、早期発効の理由を述べている。その上で、「米国の労働者、経済界が恩恵を受けられるようUSMCAの円滑な発効に取り組んでいく」とした。
米国税関国境保護局(CBP)は、USMCAブラック ジャック web動きとして既に4月20日、暫定実施ガイダンスを発表し、USTRは自動車原産地規則順守にかかる猶予申請の受付を開始している(関連オンライン ブラック ジャック)。しかし、USMCAの第5章「原産地手続き」5.16項では、3カ国は発効前に、第4章「原産地規則」、第6章「繊維・アパレル製品」、第7章「税関手続きと貿易円滑化」などに関する解釈、運用などを明確にした「統一規則(Uniform Regulations)」を採択しなければならないとされている。この点について、特に複雑な自動車分野の原産地規則を理解することが、順守する上ではカギになるとされているが、まだ統一規則は発表されていない。
7月1日の発効に向けて、3カ国の政府による準備が加速すると見込まれるが、同時に短期間のうちに、新たな原産地規則などへの対応を迫られる北米の産業界では混乱も必至とみられる。
(磯部真一)
(米国、カナダ、メキシコ)
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