ブラック ジャック ディーラー、日本の化粧品業界も熱視線

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月27日

ロシアではここ数年、景気減速感が漂っているが、化粧品輸入は安定的に増加している。ロシアの調査会社テビズ・グループが作成したレポート「2020年のロシアの化粧品市場」によると、2019年のロシアの化粧品輸入額(注)は前年比4.1%増の22億5,121万ドルで、数量も1.1%増の27億124万個となり、2016年以降、拡大を続けている(添付資料の表1参照)。

輸入化粧品を製品種類別のシェア(金額ベース)でみると、スキンケア製品が37.7%と最大で、その他髪用製品(シャンプー、パーマ・矯正製品、カラーリング剤を除く)11.9%、シャンプー7.9%などが続く(添付資料の表2参照)。これらは過去4年間、毎年輸入増が続いている製品カテゴリーだ。

国別のシェアでは、フランスが19%でトップ、その後にイタリア(10.9%)、ドイツ(8.7%)、韓国(7.3%)、ポーランド(7.2%)、中国(6.9%)が続き、日本は1.9%で13位にランクインしている(添付資料の表3参照)。近年、驚異的な伸びをみせているのは韓国で、2015年に2,552万ドルに過ぎなかったものが、2019年には1億6,341億ドルと6.4倍に拡大している。日本は過去3年間、2桁台の伸びを続けているものの、2019年には4,347万ドル(前年比20.0%増、2015年比で1.9倍)にとどまっている。他方、輸入品1個当たりの金額(2019年)は、日本が2.4ドルで、フランス(2.1ドル)、イタリア(1.2ドル)、ドイツ(0.8ドル)、韓国(1.2ドル)、中国(0.2ドル)などに比べて高価格になっている。

日本では、少子高齢化による化粧品市場の縮小が予測される中、安定的な伸びをみせるロシア輸入化粧品市場に、日本の化粧品業界が攻勢をかけている。経済産業省と日本化粧品工業連合会(JCIA)は、日本の化粧品の魅力を発信するプロモーションイベント「JAPAN Beauty Week」を世界各地で展開しており、ロシアでも2018年2月と2019年2月にモスクワで開催している。加えて、2019年10月にモスクワで開催された美容展示会「インターチャーム20⒚秋」にはジャパンパビリオンが設置され、日本企業15社が参加した。ロシアにおいても、メード・イン・ジャパンの化粧品・コスメに関心を持つ現地企業が相次いで出現している。例えば、モスクワに拠点を構えるヘアサロン向けの高級ヘアケア製品輸入販売会社ブラルスコスメティクスは、日本産の製品調達強化と日本でのヘアケア製品のOEM生産のために、2017年2月に日本法人を設立している(2018年12月27日付地域・分析レポート記事参照)。

なお、ロシア向けの化粧品輸出、現地での流通に当たっては、ユーラシア経済連合(EEU)の認証およびロシアの国家登録証明書の取得が必要となる。手続きに当たって必要となる書類・ブラック ジャック ディーラーについては、ジェトロ調査レポート「ブラック ジャック やり方」(2020年3月発行)に概要が掲載されている。

(注)HSコード3304、3305、3306、3307を合計したもの。

(齋藤寛)

(ロシア)

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