約2兆5,500億円規模の経済対策パッケージを発表、貧困層への支援策が中心
(インド)
ニューデリー発
2020年03月27日
ニルマラ・シタラマン財務相は3月26日、新型コロナウイルス関連対策として、1兆7,000億ルピー(約2兆5,500億円、1ルピー=約1.5円)の経済対策パッケージを発表した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のためのロックダウンなどで経済的損失を受けている貧困層向けが中心。主な内容は以下のとおり。
【貧困層向け】
- 5キロの米または小麦の3カ月間無償支給
- 貧困層の女性2億人に1人当たり1,500ルピー支給(500ルピーを3カ月間)
- 全国農村雇用保証法対象者の日給を182ルピーから202ルピーに引き上げ
- 貧困層の年配者、未亡人、障がい者向け補助金増額
- PM Kisan政策(注)対象の零細農家への所得補償を、2,000ルピー前倒しで支給
- 建設関係労働者が福祉基金を利用できるよう各州政府に要請
- 8,000万世帯の貧困家庭にガスシリンダーを無償で支給
- 女性の自助組織(Self-help groups)への無担保融資上限額を100万ルピーから200万ルピーへ引き上げ
【その他】
- 新型コロナウイルス対応にあたる医療従事者などが感染した場合などに、1人あたり500万ルピーの医療保険を提供
- 中小企業向けに、政府が従業員積立基金(Employees Provident Fund) の従業員月給の24%分を今後3カ月負担。
経済対策パッケージの全文および詳細はインド財務省プレスリリース参照。
(注)零細農家に対して年間6,000ルピーの所得補償を政府が提供する政策。
(磯崎静香)
(インド)
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