夜間外出禁止令を発令、水産業にも影響
(ペルー)
リマ発
2020年03月24日
マルティン・ビスカラ大統領は、3月18日の記者会見で、同日から夜間の強制外出禁止令を発動すると発表した。禁止時間は午後8時から翌朝午前5時までとしており、その間は救急外来への移動などの緊急時以外の外出が全て禁止される事実上の戒厳令に近い内容となっている。また、同時に3月19日の午前5時以降、全ての個人所有による車両の通行禁止を命じており、外出するには、もはや徒歩ないしは公共交通機関を利用するしか術がない状況となった。これを受けて、3月18日のリマ市では、鉄道のリマメトロや公共バスなどが、運行時間を午後8時前に止めるなどの措置を取り、多くの市民が帰宅困難に陥るなど混乱が見られた。なお、ペルーにおける感染者数は3月19日現在234名に上っている(その内入院患者は19名、ICU患者は7名)。
主要産業の水産業にも影響
生産省(PRODUCE)は、3月18日の同省決議116-2020-PRODUCE号にて、ペルー南部沿海で行われていたカタクチイワシとシロカタクチイワシの調査漁を中止した。PRODUCEは、3月14日に同省決議104-2020-PRODUCE号により、ペルー海洋研究所(IMARPE)に対して、アレキパ州のプンタ・カパからタクナ州のロス・パロスまでにおよぶ地域での同調査漁の開始許可を出していたが、これを無効化した。調査の目的は、海洋資源量確認によるペルー南部におけるカタクチイワシ漁の前期開始時期と、同地域における魚粉と魚油の生産開始時期を決めるためであったが、これらの活動が新型コロナウイルス対策のために発令された大統領044-2020-PCMの第2条(関連ブラック ジャック 必勝)が定める生活必需セクターに該当しないと判断し、その中止を決定した。なお、同大統領令の施行期間(3月16~30日)後に再開するかどうかについては、触れていない。
(設楽隆裕)
(ペルー)
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