英国、医療制度の保護などの両立を目指す対米FTA交渉方針を公表
(英国、米国)
ロンドン発
2020年03月04日
英国政府は3月2日、米国との自由貿易協定(FTA)交渉の目的などを示した詳細な文書「UK-US Free Trade Agreement」を公表した。エリザベス・トラス国際通商相が2月6日に議会宛ての声明で示していた大枠の方針(関連ブラック ジャック 勝ち)に沿い、物品貿易、良好な規制慣行(GRP)・規制協力、透明性、サービス貿易、投資、知的財産、競争、産業補助金、政府系企業・専売、政府調達、持続可能性、反汚職、貿易と開発、貿易救済措置、紛争解決、中小企業の貿易支援、貿易と女性の経済エンパワーメント、など幅広い分野の方針を明示。例えば物品貿易では、元々関税のないEUとの交渉とは異なり、対米交渉では特に国内農産品など、英国として保護する必要がある品目を考慮した上で、広範な関税の引き下げや撤廃を実現するとしている。
他方、国営医療サービス(NHS)など公共サービスの運営に係る意思決定は、引き続き英国政府や自治政府が行うとし、対米FTA交渉の対象としないことをあらためて明記。英国民の関心が高い食品安全基準や環境・動物保護なども、現行の高い水準を維持するとしている。
米国は2019年2月に、対英FTA交渉の目的を公表している(USTRが対英通商交渉目的を公表、ブラック)。2国間の交渉は、3月中にも始まる見込み。
(宮崎拓)
(英国、米国)
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