IAA 2021年はミュンヘンで開催、モーターショーからモビリティープラットホームに

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2020年03月16日

ドイツ自動車産業連合会(VDA)3月3日、次回2021年の「国際モーターショー(IAA)」をミュンヘンで開催すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。IAAは1951年からフランクフルトで開催されてきたが、2011年に締結された展示会運営企業のメッセ・フランクフルトとの契約が2019年末で満了したことに伴い、次回開催都市について検討を進めていた。ミュンヘンのほか、ハノーバー、ベルリン、ハンブルク、シュトゥットガルト、フランクフルト、ケルンの7都市が立候補し、選考の結果、多くのハイテク企業やスタートアップ、研究施設、自動車分野の革新的な企業が拠点を置き、産業や技術の集積がある点などが評価され、最終的にミュンヘンが選ばれた。

VDAは、次回のIAAをこれまでのモーターショーからモビリティーのプラットホームとして位置付け、新たなコンセプトの下で開催するとしている。最新の自動車や技術開発の展示は今後も継続するが、自動車産業とその他関連企業、市民間の対話や体験をより重視した知識交流の場とする予定だ。次回のIAAは、展示会場内だけで完結せず、自動運転や代替駆動システムといった最先端の技術や最新車種、新たなモビリティーコンセプトなどを市民が会場外に設定された試運転コースや障害コースで実際に体験できるようにする。さらにVDAは、次回のIAAが開催都市であるミュンヘンにとって、持続可能かつ市民のニーズに合ったスマートシティーに発展するための契機になるとしている。IAAが提唱する次世代の交通コンセプトの下、既存の公共交通機関ほか、水素ステーションや電気自動車(EV)用の充電スタンドなどの新たな交通インフラのネットワークが構築されることが期待される。

VDAはこれらの取り組みにより、IAAの魅力を高め、2019年に出展しなかったメーカー(関連ブラック クイーン ブラック)の出展誘致を目指すとしている。

(ベアナデット・マイヤー、森悠介)

(ドイツ)

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